来世にこの希望と深い愛を。
ピピピピピ...

スマホのアラーム音が鳴り響き、私は目を覚ます。

「ねむ...」

私は目を擦りながら、重い体をなんとか起こした。

今日は望深が学校に来ないから、余計気分が上がらない。

学校に行く楽しみの九割が、望深と会うことと言っても過言ではないぐらいなのに。

私は仕方なく準備を始めた。

カリカリに焼いたパンを食べ、歯磨きをして、制服に着替え、学校に行く。


学校に着いてからも、望深来ないかな、と来るはずがないのに少し期待してしまう自分が居る。

朝のホームルームが始まり、出席を取る。

「えー、欠席は望深だけだな」

先生がそう言ったのを聞き、やっぱり来ないか、と淡い希望は消えた。

授業が始まり、私は少しの間望深の席をぼーっと眺め、黒板に目を移す。

「...つまんないなぁ」

思わず独り言が漏れてしまって、慌てて周りの様子を伺う。

ラッキーなことに、小さい声だったから気づかれていなさそうだった。


学校が終わり、家に帰る。

今日は望深が居なかったから、時の流れがいつもより遅く感じた。

ほんと、私、望深居ないと生きていけないじゃん、と少し苦笑いをする。

部屋に入り、スマホを見る。

メッセージを開いても、ゼロ件のまま。

『ただいま』『今日望深居なかったからまじでつまんなかったー』

私はいつも通りメッセージを送った。すぐに返信が返ってくるかは分からないけど。
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