異世界恋愛でしか摂取出来ない栄養がある。
「わかりました」

 私はにっこりと微笑み大きく頷いた。こうはしていられない……ブライアンを救うために、私は時間を一秒でも無駄には出来ないもの。


◇◆◇


 私はとある『暗殺者』が、王家の影を始末しているところを確認していた。

 多数対一だとしても、黒い影は飛び回り、周囲の敵を薙ぎ倒す。

 けれど、彼は殺しはしない。当分動けなくするかもしれないけど……『ドキデキ』の後半に出て来るサブキャラ、殺せないのに暗殺者一家の居るテレンスは、人並み外れた身体能力を持ち、誰よりも戦闘が強い。

 長年特別に訓練されたはずの王家の影だって、易々と片付けている素晴らしい手並みには驚くしかない。

 だから、エイドリアンと離ればなれになったシャロンを救ってくれたりもするんだけど……今は私のブライアンを救って欲しい。

 ここで攫われてしまえば無実の罪で獄中で拷問を受け、すべての尊厳を踏みにじられるのよ。

 別に無償労働と言う訳でもないし、ブライアンの窮地を救えるのなら、宝石のひとつやふたつ……安いものだわ。

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