(二)この世界ごと愛したい
そのままベッドに転がってダラダラしてると、力を使って疲れたので眠たくなってきて。
でもミケさんがどうやらお腹が空いたようで鳴いている。
「カイに何かもらってきたらー?」
「ニャ。」
「えー私も行くのー?」
「ニャー。」
眠たい身体を起こして渋々ミケさんと下に降りる。
「あ、お嬢。昼飯食うか?」
「私よりミケさんがお腹空いたってー。」
下にはまだカイだけ。
ミケさんに餌を用意してくれて、しっかり私の分まで準備してくれたカイ。
「食欲ないー。」
「しっかり食べなあかん。あともう外で寝たらあかん。それに名前も簡単に言うたらあかん。」
「…ダメ出し多い。」
「ちゃんと生活出来るようにならな。」
カイはるうより細かいなー。
私は食欲ないものの、とりあえず出されたものに手を付けて頑張って食べる。
頑張って食べ進めている内に、やっぱりおーちゃんが帰って来てしまう。
「…え。」
「……やる。」
おーちゃんは帰って来た。
あのおじさんが持っていただろう大量の風船を、たぶん全部抱えて。
「オウスケ、それどないしたん?」
「…う、うっさいな!俺やってこんな餓鬼みたいなもん買いたなかったわ!」
「お嬢に渡すために…ぶっ…!」
「か、カイ!笑うな!?ここまで人に会わんように戻って来んの大変やったんやぞ!?」
吹き出して笑っているカイと。
真っ赤になって恥ずかしそうにしているおーちゃん。