(二)この世界ごと愛したい
「…リン。」
「…?」
「リンの気持ちは何となく分かってる。だけどそれを言うのは、せめてリンが誰かをちゃんと好きになってからにしてほしいな。」
誰か…とは?
そんな日が来なければどうするの?
曖昧な期間を設けるのは、レンの将来に響かないだろうかと私は懸念している。
「…恋愛は…誰ともするつもりないの。」
「今はそうかもしれない。リンがそう決めたならそれでも良いと思う。ただ俺は、許されるならそんなリンをずっと想い続けていたい。」
「…許すも、なにも…。」
その先は私の領分ではない。
何も出来ないし何も言えない。現にアキトもそのつもりで将印をくれた。
「ずっと好きだって、言ったでしょ?」
「っ…な、何回も言わないで。もう分かったから!」
「何回でも伝えるけど。」
「い、いい!大丈夫!!!」
もうこの人の感性はどうなってるんだ。
どうしてそんな平気そうにケロッと言えるんだ。言われた私はこんなにいっぱいいっぱいなのに。
「…ん?待って?一緒に寝るの?」
「問題ある?」
サラッと綺麗な笑みを向けるレン。
相変わらず綺麗な顔だ。
「問題…その、風邪うつらない?」
「大丈夫だよ。」
「…じゃあ私クロ待ってるから。レン先に寝てていいよ。」
「うん。」
先に寝てさえくれれば私の身の安全は守られる。