(二)この世界ごと愛したい
そう思う度にきっと私は強くなれる。
次に会えるその時を信じて、頑張れる気がする。
「…はる。」
「お兄さんから?」
「うんー。会いたくて切なくなってるとこー。」
机に突っ伏した私。
その側にレンが近寄るのが分かる。
「少し前の俺みたいだね。」
「…粘着質。まだ怒ってる?」
「実は顔見た瞬間に全部許せちゃったよ。でも、それだけのことしたってちゃんと分かっててね。」
「…はい。」
用が済んだ私はお風呂に入りたいと思い、レンに伝えると女官さんを呼んでくれた。
素直に案内に従うことにした私だが。
…どうやら雲行きは怪しい。
「あ、あのー…?」
「何よ。」
「お風呂ここですか?」
「水浴びで充分でしょ?」
案内された場所が屋外で。
目の前にあるのは井戸のような水汲み場で。
まさかと思って聞いてみたら、まさかだったようです。
「…ま、いっか。ありがとうございます。」
「え。」
「戦場で汚れたので助かります。」
「は?」
エゼルタに比べれば寒さはマシだ。
それに本当に身体が洗えれば何でもいい。こっちは熱があるので暑いし、寧ろ快適かもしれない。
「…あれ?何か人増えてきましたね?」
私を案内してくれた女官は一人だったが、わらわらと他の女官の方々が現れる。
…何か多いな!?