(二)この世界ごと愛したい
「ここからお嬢はしばらく忙しくなるし。王子がなんぼ会いたくても会われへん。少しでもお嬢の情報欲しくないん?」
「…気にならないって言えば嘘ですけど。」
そうは言いながらもレンに悩んでいる様子はない。
もうきっと、答えは決まっている。
「俺が欲しいのは、情報じゃなくてリン自身なので。」
ケロッと恥じることなく言い切ったレン。
それを見てカイはまた楽しそうに笑う。
「そうかそうか。ほないらんお節介やったな。」
「あ、けど体調の変化だけは教えてほしいです。リンの身体はちょっと特殊なので出来る限り把握しておきたいです。」
「特殊…か。」
「例の炎の力もそうですけど、それとは別に普通じゃない何かがある気するんです。」
レンにもはっきり分からない。
私の持つ普通じゃない何かしらの身体の特性。
「…さよか。言う通りにするわ。」
「ありがとうございます。」
「それにしても、お嬢はほんまモテモテやな。見た目良し性格良しで非の打ち所もないし、そうなるのも無理ないか。」
「そんなリンと一度でも結婚したので、未だに色んな人に恨まれますよ。」
「うちのオウスケも、何も言わんかったけど内心気が気じゃないはずやで。」
おーちゃんの姿を思い出し、レンは少し笑う。
「リンを大事に想ってるんだろうなっていうのは良く分かりました。」
「俺はオウスケの肩持つし、王子に目の敵にされてもしゃあないな。」
「大事に想ってるのはあなたもですよね?」
「…あんだけ可愛かったら嫁通り越して娘にしたいわ。」