(二)この世界ごと愛したい




「…よし。」



ようやくきちんと目を開けた私。


頭の整理が出来ました。





「トキお部屋泊めてくれるのー?」


「あーうん。少しだけにしてね?ちゃんと寝ようね?」


「じゃあ本五冊だけ読みたいなー。」


「五冊…そこを三に出来ない?」




うーん。



三冊じゃ心許ないけども。


トキ王宮にお出掛けだもんな。無理させちゃダメだよな。




「…三冊にします。」


「それならいいよ。」


「ありがとうー。」




嬉しい!まだトキの部屋にいられる!


地図記憶の続きはまた明日以降にして、とりあえず今夜は本を読もう!!!




「こら、今は飯食え。」


「今のるうみたい。」


「今頃になって俺はルイの気持ちが痛いほど分かった気がする。」


「えー何それ。」




るうみたいなことを言うアキトは、るうに大いに共感を覚えたらしい。


それではまるで私が手が掛かる子みたいじゃん。




「ハナちゃんが準備してくれたんだし、頑張って食べます。」


「そうしろ。残すとハナが悲しむぞ。」


「絶対全部食べます!!!」




あんな可愛い子を悲しませるなんてダメです。


そう意気込み私はひたすら食べて食べて食べまくり。お皿が綺麗になる頃にはもうお腹がはち切れそうでした。





「お風呂は…。」


「ハナが上の階の方で準備してる。」


「なんて気の利く子なの…。サク本当に幸せ者だねー。」


「傍迷惑な争奪戦だったからなあ。」




でも今は、みんなサクとハナちゃんを微笑ましく見守っているように見える。


雨降って地固まるってやつか。




「アキトは争奪戦参加せず?」


「そもそもハナはサクが拾って来たし。俺は泥沼争奪戦は嫌いなんだよ。」


「…二人も大変だったんだねー。」


「大変さで言えばお前の方が上だろうが。」




私?私大変なの?




「アレンデールの姫として生まれてセザールに嫁いで、謀反起こして国に帰れば追放されてって。大変じゃねえ要素がねえ。」


「あー。俯瞰で聞けば確かに大変。」


「んで今は国を追われた魔女扱い。お前の人生こそどうなってんだよ。」


「ずっと神様仏様で呼ばれてたからね。それに比べたら魔女とか化け物の方が全然マシ。」




あ、仏様は言われてないか。





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