(二)この世界ごと愛したい
空は晴れ模様。
その綺麗な空に僅かにぽつんと残された、小さな暗雲が気になってはいたが。
…ハルの勝利は目前だろう。
「じゃあイヴ任せたよ。もう時期ハルが帰って来るから、またお城においで。」
「相分かった!!!」
そこから猛スピードでイヴは帰国。
私との取り引きのため、三千の兵を国境に配置してくれる。
「カイごめん、イヴともう少し話したかったよね。」
「…いや、俺はええねんけど。」
「とりあえず色々落ち着いたら、改めてまた私が連れて来るよ。」
「…お嬢の目、どないしたん?」
未だ地図に目を奪われている私だが、カイがそんなことを言うので顔を上げる。
目の前に、物珍し気なカイと。若干怒ってそうなおーちゃんが視界に映る。
「あれ?カイとおーちゃんに見せるの初めてだっけ?」
「せやな。」
「…色変わるんです。」
「何の説明にもなってへんけど。」
「とりあえず大丈夫です。」
今はとにかく、対エゼルタ戦もう少し詰めて考えたい。けど、ハルの方も心配だし。ああもう身体も怠い。アレンデールの防衛戦は…。
「…お嬢?」
「熱い。」
「え?」
「もう熱い。」
カイがそっと私の額に触れる。
「あっつ!!!」
「うー…。」
「オウスケ!!!」
「しんどいー…。」
先に限界を迎えたのは身体でした。
けど、心もそこそこしんどい。ハルが私に心配掛けすぎるせいだ。帰って来たら怒らねば。