(二)この世界ごと愛したい
薬を飲んたので、そんなに苦しむこともなく。
ただ机に突っ伏して眠る私を、再度ベッドに運ぶ二度手間を強いられたおーちゃん。
「お嬢のアホ。」
伝う涙に触れて。
おーちゃんは静かにお説教。
「しんどい時は言え言うたやろ。」
装具にはもうかなり慣れて来ていて、反動もある程度予想出来ている私をおーちゃんは見ていたから。
私には私のペースがあると尊重して、ある程度のオーバーワークは見逃して来た。
しかし火龍の力の反動も大きく影響し、限界突破して今回こうして力尽きたもので。ここはもうしっかりと制限せねばと思った。
「…俺はどうすべきなんやろな。」
何が私のためになるのか。
そのために自分が出来ることは何か。
模索しても答えが出ないおーちゃんは、やはりハルに一度会わねば分からないと言う結論に至る。
「しょうもない男なら張り倒す。」
ハルがしょうもないわけがないが。
おーちゃんはまだ会ったことがないので。
ふわりと私の髪を撫でて、いつかのようにこの部屋で一緒に眠る。
あの時と違うのは、間にミケさんが入る隙間もないくらい。ぎゅっと私を抱きしめてくれる。
一人じゃないと。
夢の中の私に届くように。