(二)この世界ごと愛したい



元々この戦はシオンの推奨。


この先の判断も委ねた方がいいのではないかと感じたので、そう言ったんだけれども。




「お前シオンとどう言う関係だ!?」


「どうって?」


「まさかマジでエゼルタに嫁ぐ気か!?」


「…あ。」



とりあえずハルは置いといて。


思い出したことがあります。




「それで言うと、私今度エゼルタのお城に行くの。」


「は?」


「その時、ハルかるうどっちか一緒に来てほしいの。」


「「……。」」



…何故黙る。



黙ったかと思えば、二人は睨み合う。




「俺が行く。」


「お前戦明けで疲れたんだろ。大人しく寝てろ。」


「疲れたのは嘘だ。ひ弱に大事なリンを預けられるわけがねえ。お前こそ茶でも淹れてろ。」


「あ?誰がひ弱だ?」


「リンは俺と行きてえんだよ。」


「話聞いてたか。どっちかって言ってただろ。お前と何て言ってねえ。」


「俺はリンの心が読める。絶対俺だ。」



うるさいなー。


賑やかで懐かしくて嬉しかったのに、少し時間が経つとウザくて仕方ないなー。




「じゃあ読めてねえじゃねえか。」


「ああ?」


「ここは俺だ。譲らねえ。」


「いいや俺が行く。」



どうしようかなー。


しっかり名指しで伝えるべきだったなー。




「じゃんけんしたら?」


「「ふざけんな。」」



お手上げですね。


もうほっときましょう。





「リンっ!」



そんな時、助け舟のように部屋にやって来たママ。


私を見つけてすぐに抱きしめてくれる。




「ママ、ただいまー。」


「おかえりなさい。元気にしてた?」


「元気だよー。アルは?」


「アルは今お勉強中なの。もう時期終わるはずよ。」



ママの匂いも懐かしい気がする。


とても落ち着く、優しい香りは昔から変わらない。




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