(二)この世界ごと愛したい
酒場に入りすぐにおーちゃんに、エゼルタ行きオッケーだよと伝えたかった。
でも中には、カイとワカさん。
可憐な国宝級美少女が一人。
「あ、お客…様?」
「おかえりお嬢。おもろいボケやけど、客なんて来てへんよ。」
カイが客は来ていないと言う。
ではこの美少女は…。
「…おー、ちゃん?」
「リンちゃん大正解!オウスケを着飾るの夢だったのよねー!叶えてくれてありがとう!」
ワカさんは大喜びだ。
しかし、この美少女がおーちゃん本人とは。
「私は女として生まれたことが恥ずかしい。」
「何アホ言うてんねん!?変装するって話やから仕方なくやってんねんぞ!?」
おーちゃん、その姿で怒鳴るのは止めて欲しい。
せっかくの可憐さが勿体無い。
長い髪の毛は鬘だろう。服もレンの付き人をイメージして城の女官っぽい服を着ている。
私なんかが女として生まれて来てすみませんと、思わず謝りたいくらいビックリ可愛い。
見惚れて見惚れて、私がもう声も出ない間にワカさんは帰って行ってしまい。
そんな私を現実に引き戻すカイ。
「お嬢どないやった?」
「…あ、うん。スーザンの了承貰えたからレンとトキはこれからエゼルタに向かうことになって。エゼルタ国門でおーちゃん待っててって伝えてる。」
「ほなお嬢は俺と留守番な。」
「おーちゃんシオンに食べられたりしない…?」
シオンだけじゃなくて、他の男性陣にも。こんな可愛い子を危険な場所に行かせて大丈夫なの。