(二)この世界ごと愛したい
「き、気色悪いこと言うな!?」
「ぶはっ!お嬢それおもろいっ!」
「何で俺が白狼にっ…!」
「あの狼はお嬢しか食べたくないやろうから大丈夫やで。」
ぷんぷんと怒るおーちゃんと、涙目になる程笑い転げているカイ。
私しか食べないらしいシオン。それはそれで困るんだが、おーちゃんが無事ならいいか。
「シオンがとち狂ったら私の名前で脅していいから!自分の身をまず第一に守ってね!」
「このお嬢ほんま腹立つ…!もう行くわ!」
怒りに怒ったおーちゃんが旅立つ。
私の采配はこれでよかったんだろうか。大いに心配が増えた気がする。変装って他になかったのか。
「オウスケなら心配いらんよ。」
「びっくりするほど可愛かったね。」
「うちのオウスケに敵う女がおるとしたらお嬢だけやろうな。」
「無理無理。私今は立ち直るのも烏滸がましいくらい自分の存在を恥じてます。」
女として、自信無くした。
元々そんな自信はないようなものだが、最近可愛い可愛いと褒められることが多かったので。恐れ多いことでした。本当にすみません。
こうして、おーちゃんが戻るまで。
一先ず私はカイの護衛を兼ねて、その場で寝ました。寝てなかったので。疲れたので。
ふざけた護衛ですみません。
もしもの時はしっかり働きます。