(二)この世界ごと愛したい
エゼルタへ向かう一行。
無事に国門で落ち合うことに成功した三人。
「待たせて堪忍な。」
「「……。」」
「お前等も腹立つ顔やな!?」
「…あ、オウスケ…さん?」
トキは初見で女性だと思ったのか若干距離を取った内に、レンがすぐに名前を呼んだ。
「そうや!」
「え、瞬兎さん…うわー。もう世の女達は惨めなもんだね。」
「何が言いたいねん!?」
「リンが喜びそう。」
「大いに喜んでたわ!もう早よ行くで!!」
そんな三人はまず王城を目指す。
とりあえずレンが城へ招かれるところまでは、おーちゃんも付き添わねば怪しく思われるので。トキもシオンに会うのはお預け。
ここで、レンが意外とマジな医術師っぽく城の人間を言い包め、無事に入城。
「え、トキ様!?」
「うん。今日はレンと道が同じだったから一緒に来た。父さんは城内にいる?」
一応総司令の息子であるトキは、城の人と顔見知りの様子。
「はい。総司令様は、軍部に篭られております。」
「シオンは?」
「…申し訳ございません。シオン将軍は現在ご自宅におられるでしょうが、今はトキ様でもお会いになるのは難しいかと。」
「何?シオン何かやらかしたの?」
トキは至って冷静に。違和感なきように対応している。
その間、レンは診察に行く準備をして。おーちゃんはただボケっと城内を眺めていた。
「いえ!シオン将軍は…何も。ご自宅に戻られることは問題ないかと思いますので!私はこれで!」
「うん。」
巻き込まれたくないお城の方は、足早に去って行った。