「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき
つい20分前に到着した、郊外にある室内フットサル場。
初めて訪れたこの会場はとても広い。

ちらっと案内板を見ただけでも、ボルタリング施設や、トランポリンができるところや、ゲームセンター、ボウリングなど、いろいろな施設がある。

荷物を下ろした健が
「美琴は迷子になりそう」
とにやりと笑ったから
「なりません!」
反論した。

迷子にならないとは言ったけれど、念のため健に渡された「ご自由にお取りください」の施設内地図をもらっておく。念のためよ、念のため。




・・・・・そして今。
おもいっきり迷子になりました。 

トイレに行っただけなのに…室内をでていて、目の前に駐車場があるのだ?

ここ、どこ!?!?
やばい!本格的に迷ってしまった!

健に助けを求めて、スマホを鳴らそうかとも思ったが、今いる場所がよくわからないから、呼ぶに呼べない。
手に持った地図を広げ、現在地を探すも駐車場は4つもある。
今いる駐車場がどの駐車場なのか、さっぱりわからない。

「ここ、どこよぉぉぉ」
途方に暮れて、小声で叫んだ。
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