「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき
電車を降りて急いで階段を上る。

休日の夕方。
お出かけ帰りの人の波をぬって改札口に向かった。

改札の外にはコウさんがいた。
柱に縋っていた身体を起こし、軽く手を上げる。
私はコウさんに向けて駆けだした。

「コウさん、ただいま!」

コウさんの目の前に立ち、両腕に手を添えた。
コウさんも同じように腕に手を添えてくれる。

「おかえり、美琴」
コウさんの優しい瞳を見て、私は胸がキュンと高鳴った。

手を繋いで歩きだす。
いつもよりしっかりと握った手。
いつもより力強く握り返される手。

良かった。私はコウさんが好き。
このザワつく胸のもやもやもそのうち消えてなくなるに違いない。

手を繋いだまま、並んで歩く。
おしゃべりをしながら歩く私は今日も道の外側。
コウさんに愛されてるなと感じた。

コウさんを見上げる。
コウさんが「ん?」と微笑むから、私は笑って腕をぶんぶんと振った。

 


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