「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき
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pipipipipipipipi
アラームの音で目を覚ました。

朝日がカーテン越しに入ってきている。
コウさんちの寝室のカーテンは遮光ではないようで、東向の窓はもう夜が明けていると教えてくる。

「んんん…」
隣で眠るコウさんがもぞもぞと動き、アラームを止めた。

そして腕枕をされている私を抱き寄せた。

しばらくして、pipipipipipipipi と二度目のアラームがなった。
「うーん」と言いながらアラームを止めて、再び私を抱き締める。

pipiと三度目のアラームがなり始めた瞬間、素早くコウさんの腕が動いてアラームを止めた。
「うーん」と呟いて‥‥‥また寝てる…。
もしかして、コウさんって、寝起きがものすごく悪い?

スマホのアラームも鳴り始めた。
慣れた手付きでアラームを止める。
瞬殺レベルで止めていた。
「コウさん、コウさん、朝だよ。起きないと。遅れるよ?」
「うーん。あと3分」
いつか聞いた同じセリフ。

これは起きない人が言う言葉だよね。
よし、これは起こさなきゃね。
イタズラ心が生まれた私はニヤリと笑った。

そっと、コウさんの懐から抜け出して、チュッとキスをする。
気が付かない。
もう一度チュッと音を立ててキスをする。
「ん…」
寝転がったまま上半身をコウさんの上に乗っけて、チュッ。
「ううーん」
まだ寝てる。よし。

頬へチュッ。額にチュッ。目にチュッ。鼻にチュッ。
「んんんんんーーーー」
と唸ったコウさんへ、
「おはよ。起きた?」
と尋ねると、がしりと身体をホールドされて、チュッとキスをされた。
「おはよ、起きた」
もう一度、ゆっくりキスをして、
「最高な起こされ方」
とほんわりと笑われた。

「さっきからアラームが物凄くなってたよ」
pipipipipipipipi
言ったそばからスマホのアラームが鳴った。
「うん。起きよう」
と伸びをした。

  

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