「逢いたい」でいっぱいになったなら~私の片想いが終わるとき
コウさんの部屋に戻って、コウさんはシャワーを浴びに行った。
私は一人、キッチンでコーヒーを入れていた。
「美琴」
「ん?」
髪から水滴がまだ落ちているコウさんが、静かに声をかけてきた。
コウさんは私のいれた二杯のコーヒーをローテーブルに置いて、横並びにソファに腰を下ろした。
そして、向かい合うように両手を繋がれた。
コウさんは静かな口調で尋ね始めた。
「明石さんじゃなくて、壮の彼女が『花ちゃん』だよね」
「・・・うん・・・」
「美琴は、明石さんと花さんは付き合ってるって思ってたの?」
「うん…、私の勘違いだったって」
「そっか」
「美琴がハチミツレモンを貰った人は明石さん?」
「…うん」
「美琴が……美琴が失恋したって言った人も、明石さん?」
「………」
「美琴?」
「……うん」
「……そっか」
沈黙が流れた。コウさんは繋いだままの私の手を指先で撫でていた。
優しい指先に泣きたくなった。
「俺、いろいろ混乱しててさ。
ごめん。今日は、考えさせて」
「え?」
「それに、美琴にも考えて欲しいんだ」
「考えるって何を?」
「…明石さんと花さんが結婚しないってわかったんだろ?
美琴はフラれてないんじゃないのか?」
「そんなの関係ないよ、私はコウさんの彼女だよ!」
「美琴…俺は、こんな状態で彼氏だって言っていいのか?」
「いいよ!美琴の彼氏だって言ってよ!」
「無理しなくていいよ」
「無理なんてしてないよ」
「……ごめん、送っていく」
手が離されて、コウさんは立ち上がった。
そして、私に背を向けるように、玄関に向かって歩き始めた。
私は一人、キッチンでコーヒーを入れていた。
「美琴」
「ん?」
髪から水滴がまだ落ちているコウさんが、静かに声をかけてきた。
コウさんは私のいれた二杯のコーヒーをローテーブルに置いて、横並びにソファに腰を下ろした。
そして、向かい合うように両手を繋がれた。
コウさんは静かな口調で尋ね始めた。
「明石さんじゃなくて、壮の彼女が『花ちゃん』だよね」
「・・・うん・・・」
「美琴は、明石さんと花さんは付き合ってるって思ってたの?」
「うん…、私の勘違いだったって」
「そっか」
「美琴がハチミツレモンを貰った人は明石さん?」
「…うん」
「美琴が……美琴が失恋したって言った人も、明石さん?」
「………」
「美琴?」
「……うん」
「……そっか」
沈黙が流れた。コウさんは繋いだままの私の手を指先で撫でていた。
優しい指先に泣きたくなった。
「俺、いろいろ混乱しててさ。
ごめん。今日は、考えさせて」
「え?」
「それに、美琴にも考えて欲しいんだ」
「考えるって何を?」
「…明石さんと花さんが結婚しないってわかったんだろ?
美琴はフラれてないんじゃないのか?」
「そんなの関係ないよ、私はコウさんの彼女だよ!」
「美琴…俺は、こんな状態で彼氏だって言っていいのか?」
「いいよ!美琴の彼氏だって言ってよ!」
「無理しなくていいよ」
「無理なんてしてないよ」
「……ごめん、送っていく」
手が離されて、コウさんは立ち上がった。
そして、私に背を向けるように、玄関に向かって歩き始めた。