苦くも柔い恋


無理という言葉に少しだけ体が冷えた。
けれどそんな不安を察したのか、千晃は手を握ってきた。


「違うからな、和奏」

「……」

「日曜が試験なんだよ」


視線を上げて千晃を見た。


「そっか…ごめんね、なんか」

「いや、言ってなくて悪い」

「じゃあしばらく会えないのか」

「…そうなるな」


たかだか週末に2回会えなくなるだけなのに不安になるだなんて大分欲張りになってしまった。

昔はもっとひどかったしそれが普通ですらあったのに、今ではたった数週間でこの調子だ。本当に情け無い。


「土曜の夜電話する」

「えっ、い、いいよ!大事な試験前にそんな事させられない」

「けど…」

「本当に大丈夫。だから試験頑張って」


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