苦くも柔い恋


ショックだったし、胸が痛かった。

けれどはっきりと否定の言葉を口にしてくれた千晃に、ハッとさせられた。

もう昔の千晃じゃない。
今はこうしてはっきりと恋人は和奏だと告げてくれるし、言葉だってくれる。

態度だって行動だって全てにおいて愛情を示してくれているのだ。

そんな千晃を疑うなんてことは絶対にしちゃいけないと思った。


「守ってくれてありがとう」

「…当たり前だろ」


お互いに強く手を握った。

結局可愛い食べ物達は写真を撮る雰囲気ではなくなったしアイスは溶けてしまい残念な姿になってしまったけれど、それでも良かった。

また来ればいい。自分達にはまだまだ時間がある、そう思えたから。


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