苦くも柔い恋



水族館デートの日から2週間。
予定通り和奏は友人の桜と共に旅行へと赴いた。

チェックインの時間ぴったりに宿泊する予定の宿に着き、浴衣に着替えて街を散策する。

道後温泉本館は初めて見るはずなのにどこか既視感があって、なるほど確かにあの映画の油屋と雰囲気が似ていると建物を写真に収めた。

桜の言っていたタルトがタルトでない店では店内で食べられると知り入ってみると、予想と大きく違うものが運ばれてきて驚いた。


「え、思ってたのと違う。ロールケーキみたい」

「でしょ〜でも美味しいよ」


食べてみて、と言われ素直に口に運べばふわふわのスポンジ生地とこし餡の相性が素晴らしくマッチしていて本当においしかった。
甘過ぎないしお茶請けにちょうどいい。

お土産にしようと賞味期限を確認すればそれなりに日もちする事を知り、千晃と食べようとほくほくと一本を丸ごと買い込んだ。


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