苦くも柔い恋


「ん…」


瞼を撫でると、今は閉じられている澄んだ瞳のある目の下には以前は無かったはずの隈ができていた。

それほどまでに悩ませてしまった罪悪感にまた胸が痛む。それをそっと撫でながら、起こさぬよう触れるだけのキスをした。


「…愛してる、和奏」


けれど悲しいかな、どうしたって離してやる事だけはできそうにない。

ならばせめて、これからも想いを伝え続けよう。和奏が自分を大事にできるようになるまで、ずっと。どうか少しでも、幸せに笑って欲しい。

傷つけてもなお好きだと言ってくれた、彼女の深い愛に報いる為に。


傍らで眠る和奏は、静かに微笑んだ。



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