苦くも柔い恋


そして今日も今日とて仕事を終えて帰れば千晃が待っていた。


「ねえ、もう来るのやめてよ」


いつからかそうなった千晃の買って来た弁当を向かい合って食べながら和奏はそう切り出した。


「俺が勝手にやってる事にとやかく言われる筋合いはねえ」

「そう言われても私にだって都合があるし」

「別に合わせろだなんて一言も言ってないだろ」

「…というか、なんでこうも毎週来るの?意味が分からないよ」

「恋人に会いに来るのに理由が要るのかよ」

「…まだそれ言うの」


不快だとばかりに眉を寄せて言うも、当の本人は素知らぬ顔で食事を続けている。


「じゃあもうとりあえずそれでいいから、なら今すぐ別れよう」

「絶対別れねえ」

「ええ…」


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