苦くも柔い恋
この数ヶ月の出来事はあまりにも訳が分からな過ぎて、いい加減自分の中で消化しきれなくなっていた。
本当は誰かに相談したかった。
そう例えば、目の前の香坂のような大人の男性に。
「香坂さん…あの、ちょっと相談に乗ってもらえませんか」
「え、俺?」
拍子抜けする香坂に和奏はこくりと頷く。
するとその時丁度和奏の胃が空腹を訴える音を鳴らし、恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にて顔を腕で覆った。
それを見て、香坂は声を上げて笑った。
「30分くらい待ってくれたら上がれるから、飯がてら話聞こうか?」
「…ほんとすみません…」
もちろん待ちますと言い、和奏は先に塾のある建物を出てほど近い距離にある居酒屋へ入った。
後から人が来る事を伝えて席につき、とりあえず早く胃を何かで満たしたいと先に食事を摂らせてもらうことにした。
注文した料理がいくつか届きそれを食していると、仕事を終えた香坂が店へと入ってきた。