苦くも柔い恋
真っ直ぐに目を向けて言うと、香坂の顔から真剣さが消え柔らかさが垣間見えた。
「とりあえず、食いながら話そうか」
そう言って料理を取るので、それに合わせて和奏も幾つか取り皿へと運んだ。
料理を食べゆっくり胃が満たされていくのを感じていると、香坂がおもむろに言い出した。
「橋本はなんで彼と不釣り合いだなんて思うんだ?」
「それは…」
「周りの皆んながそう言うから?その美人の幼馴染がいるから?」
「……」
言葉を失う和奏に香坂は眉を下げて笑った。
「俺からしてみれば、その皆んなってのはガキなんだよ。それが分かってない橋本、お前も含めてな」
「どういう事ですか?」
「んー…なんて言えばいいのかねぇ…」
生ジョッキを置き、香坂は腕を組みながら唸る。