冷徹ドクターは初恋相手を離さない
それから先生は、当時私と話した内容や好きだったエピソード、その時思っていたことなどを包み隠さず教えてくれた。
その大切な思い出を共有していくうちに、私も全部思い出すことができた。
先生にとって私の存在は、荒れ果てた砂漠に現れたオアシスだったのだと話していた。そして、最初は歳下の可愛らしい妹のような存在だったけど、次第に自分の心に寄り添い、受け入れてくれるような優しさに惹かれて恋に変わっていたいたと。
「大体の話は以上だ。君は喋り方も知識も豊富で大人っぽくて、てっきり同い年か一つ下くらいだと思っていたんだ。それが小学五年生だと聞いた時は驚いたよ」
「なんだか恥ずかしいです。その頃の私なんて、勘違いしたおませさんでしたから」
「あんなに嫌だった入院生活が、君のおかがで楽しいものになったんだ。ありがとう」
「いえいえ、私はただ先生とお話ししていただけですし」
追加注文していたアイスココアを飲みながら、私はたいしたことをしていないと返す。
すると突然、先生は私の手をぎゅっと握ってきた。
「先生!?」
「俺は君が傍にいてくれるだけで嬉しいんだよ。ずっと君とまた会えたらいいのになと思っていた。だから、もう離さない。やっと見つけたんだから」
「……」
私はその熱い炎がめらめらと揺れるような瞳に圧倒されて、言葉が出ない。
「きっと君の友達が退院したんだろうね。突然、詩織に会えなくなった。すぐに俺も退院したんだけどな。でも、ちゃんとお別れもしていないし、連絡先も交換せずに消えてしまった君を忘れることができなかった」
「そんなに私のことを……」
「そう。だから、君を探す手がかりである詩織って名前と、豊橋小学校の卒業生ってこと、そして看護師を目指しているってこと。この情報だけじゃ君に辿り着けるわけがないと思っていた。それなのに病院で再会できたってわけだ」
「奇跡ですね」
「運命なのかもしれないよ」
荒木先生はそう言って、あの太陽のような笑顔を見せる。
それを見て、『ああ。あの時のお兄さんだな』と今なら思えた。
「俺の話ばかりして申し訳ない。時間は大丈夫か?」
時計を見ると、二時間程度が経過していたため、そろそろ店を出ることにした。
その大切な思い出を共有していくうちに、私も全部思い出すことができた。
先生にとって私の存在は、荒れ果てた砂漠に現れたオアシスだったのだと話していた。そして、最初は歳下の可愛らしい妹のような存在だったけど、次第に自分の心に寄り添い、受け入れてくれるような優しさに惹かれて恋に変わっていたいたと。
「大体の話は以上だ。君は喋り方も知識も豊富で大人っぽくて、てっきり同い年か一つ下くらいだと思っていたんだ。それが小学五年生だと聞いた時は驚いたよ」
「なんだか恥ずかしいです。その頃の私なんて、勘違いしたおませさんでしたから」
「あんなに嫌だった入院生活が、君のおかがで楽しいものになったんだ。ありがとう」
「いえいえ、私はただ先生とお話ししていただけですし」
追加注文していたアイスココアを飲みながら、私はたいしたことをしていないと返す。
すると突然、先生は私の手をぎゅっと握ってきた。
「先生!?」
「俺は君が傍にいてくれるだけで嬉しいんだよ。ずっと君とまた会えたらいいのになと思っていた。だから、もう離さない。やっと見つけたんだから」
「……」
私はその熱い炎がめらめらと揺れるような瞳に圧倒されて、言葉が出ない。
「きっと君の友達が退院したんだろうね。突然、詩織に会えなくなった。すぐに俺も退院したんだけどな。でも、ちゃんとお別れもしていないし、連絡先も交換せずに消えてしまった君を忘れることができなかった」
「そんなに私のことを……」
「そう。だから、君を探す手がかりである詩織って名前と、豊橋小学校の卒業生ってこと、そして看護師を目指しているってこと。この情報だけじゃ君に辿り着けるわけがないと思っていた。それなのに病院で再会できたってわけだ」
「奇跡ですね」
「運命なのかもしれないよ」
荒木先生はそう言って、あの太陽のような笑顔を見せる。
それを見て、『ああ。あの時のお兄さんだな』と今なら思えた。
「俺の話ばかりして申し訳ない。時間は大丈夫か?」
時計を見ると、二時間程度が経過していたため、そろそろ店を出ることにした。