冷徹ドクターは初恋相手を離さない
話が弾みに弾んであっという間に出発から一時間半が経過し、目的のサービスエリアに到着した。
最近はこのサービスエリア目的で来る人たちも多いようで、駐車場はほぼ満車で整備員が何人か配置されるほどの人々で賑わっていた。
「ふう~っ、はぁ。気持ちいい」
「うん。風がいいな」
夏の暑さが強いものの、風が適度に吹いているおかげで心地がいい。
私は思いっきり身体を伸ばして軽くストレッチをした。
「食事時だから混んでいるな」
「そうですねぇ。でも、なんかいいですね」
「ん?」
「混んでいるところに一人で行くのは苦手ですけれど、直哉さんと一緒だとなんだか楽しくて」
「……っ、さあ、行くか」
「はいっ!」
私は直哉さんの腕に手を添えて歩く。
ここは初めて来る場所だから、ついいろいろ辺りを見渡しながら歩いてしまう。芝生ゾーンでは親子が遊んでいるのが見える。
(私もいつか、こんな風に……)
そう思ってはいるものの、今回ばかりは慎重に発言しなくてはいけないと思い、まだ直哉さんに言えていない。
サービスエリアのフードコートには人気チェーン店や地元の有名店がずらりと並んでおり、テーブルもほとんど空いておらず、空席を探しつつ、食べたいものを探していた。
「あ、すみません。ご飯の前にちょっとお手洗いに」
「わかった。席取って待っているよ」
「すぐ戻りますので」
フードコートから近いトイレを見つけ、そちらに向かっていく。すると、またしても偶然再会してしまったのだ。
元彼氏である裕太に。
最近はこのサービスエリア目的で来る人たちも多いようで、駐車場はほぼ満車で整備員が何人か配置されるほどの人々で賑わっていた。
「ふう~っ、はぁ。気持ちいい」
「うん。風がいいな」
夏の暑さが強いものの、風が適度に吹いているおかげで心地がいい。
私は思いっきり身体を伸ばして軽くストレッチをした。
「食事時だから混んでいるな」
「そうですねぇ。でも、なんかいいですね」
「ん?」
「混んでいるところに一人で行くのは苦手ですけれど、直哉さんと一緒だとなんだか楽しくて」
「……っ、さあ、行くか」
「はいっ!」
私は直哉さんの腕に手を添えて歩く。
ここは初めて来る場所だから、ついいろいろ辺りを見渡しながら歩いてしまう。芝生ゾーンでは親子が遊んでいるのが見える。
(私もいつか、こんな風に……)
そう思ってはいるものの、今回ばかりは慎重に発言しなくてはいけないと思い、まだ直哉さんに言えていない。
サービスエリアのフードコートには人気チェーン店や地元の有名店がずらりと並んでおり、テーブルもほとんど空いておらず、空席を探しつつ、食べたいものを探していた。
「あ、すみません。ご飯の前にちょっとお手洗いに」
「わかった。席取って待っているよ」
「すぐ戻りますので」
フードコートから近いトイレを見つけ、そちらに向かっていく。すると、またしても偶然再会してしまったのだ。
元彼氏である裕太に。