冷徹ドクターは初恋相手を離さない
「すごい……豪華ですね」
「ああ。いいな、ここ」
とても広い和室のお部屋だった。そしてなんと、その奥には露天風呂がある。
露天風呂付き客室のプランなの!? と声を出して驚くのを抑えて、直哉さんの方を見る。
直哉さんはなんだか満足そうに腕を組んで頷いていた。
さっそく座椅子に座り、足を延ばす。時計を見ると、十六時を過ぎていた。
私は部屋の中をぐるりと見渡すと、寝室には大きめなサイズのローベッドが一台しかないのを確認してしまう。
「あっ」
「ん?」
「いえ……ベッドが一つなので……」
これってつまり、そういうこともしてしまうということかと考えてしまい、恥ずかしくなってくる。
「いくらサプライズとはいえ事前に確認しなくてすまなかった。その……言い訳になってしまうかもしれないが、露天風呂付きの部屋で残っていたのがここしかなくてここにしたんだ」
直哉さんは申し訳なさそうにしながら弁明している。そこまで気にかけてくれていたなんて、私のことを大事にしてくれているんだなと思った。
「気にしないでください。私は一緒のベッドでも大丈夫ですから」
そんな直哉さんのことを後ろからぎゅっと抱きしめてそう伝えてみた。
いつも直哉さんが私にしてくれるみたいに、今度は私がしたかった。
「詩織……!」
「素敵なお部屋をありがとうございます。二人でじっくり堪能しましょうね」
「ああ。そうだな」
その後は、私が読みたくても買ったまま本棚にしまっていた本を読んでまったりと過ごし、夕方になった頃、部屋に夕食が運ばれてきた。
釜で炊いたご飯やみそ汁から始まり、地元の名産をふんだんに使ったほしかわ屋の目玉だという創作和食や、旬のアジ、イカ、アワビ、カンパチのお造りなどが次々と運ばれてきて、圧倒的な品数と豪華なメニューで、見ただけでもお腹いっぱいになってしまいそうだった。
それらを美味しいねと言いながら一時間程度かけてゆっくり食べながら少しだけお酒も飲んで気持ちもよくなっていく。
久しぶりにお酒を飲んだせいか、コップ一杯だけでもだいぶ身体が火照ってきたような気がする。
食事も食べ終えると、酔いが回ってきたのかこんなにふわふわとした心地で寝落ちたら気持ちいいだろうな、なんて思っていたらいつの間にか横になってしまっていた。
「ああ。いいな、ここ」
とても広い和室のお部屋だった。そしてなんと、その奥には露天風呂がある。
露天風呂付き客室のプランなの!? と声を出して驚くのを抑えて、直哉さんの方を見る。
直哉さんはなんだか満足そうに腕を組んで頷いていた。
さっそく座椅子に座り、足を延ばす。時計を見ると、十六時を過ぎていた。
私は部屋の中をぐるりと見渡すと、寝室には大きめなサイズのローベッドが一台しかないのを確認してしまう。
「あっ」
「ん?」
「いえ……ベッドが一つなので……」
これってつまり、そういうこともしてしまうということかと考えてしまい、恥ずかしくなってくる。
「いくらサプライズとはいえ事前に確認しなくてすまなかった。その……言い訳になってしまうかもしれないが、露天風呂付きの部屋で残っていたのがここしかなくてここにしたんだ」
直哉さんは申し訳なさそうにしながら弁明している。そこまで気にかけてくれていたなんて、私のことを大事にしてくれているんだなと思った。
「気にしないでください。私は一緒のベッドでも大丈夫ですから」
そんな直哉さんのことを後ろからぎゅっと抱きしめてそう伝えてみた。
いつも直哉さんが私にしてくれるみたいに、今度は私がしたかった。
「詩織……!」
「素敵なお部屋をありがとうございます。二人でじっくり堪能しましょうね」
「ああ。そうだな」
その後は、私が読みたくても買ったまま本棚にしまっていた本を読んでまったりと過ごし、夕方になった頃、部屋に夕食が運ばれてきた。
釜で炊いたご飯やみそ汁から始まり、地元の名産をふんだんに使ったほしかわ屋の目玉だという創作和食や、旬のアジ、イカ、アワビ、カンパチのお造りなどが次々と運ばれてきて、圧倒的な品数と豪華なメニューで、見ただけでもお腹いっぱいになってしまいそうだった。
それらを美味しいねと言いながら一時間程度かけてゆっくり食べながら少しだけお酒も飲んで気持ちもよくなっていく。
久しぶりにお酒を飲んだせいか、コップ一杯だけでもだいぶ身体が火照ってきたような気がする。
食事も食べ終えると、酔いが回ってきたのかこんなにふわふわとした心地で寝落ちたら気持ちいいだろうな、なんて思っていたらいつの間にか横になってしまっていた。