エリート御曹司の溺愛に甘く蕩かされました
「何にせよ、野田のしたことは間違っている。怖がる女性相手に、自分の気持ちを押し付けて良いわけがない。野田もようやく反省したようだ。彼はプロジェクトメンバーから外す。藤島さんと関わる機会もなくすから、安心してほしい」

「はい……」

 しばらくは気まずいかもしれないけれど、御堂課長がいるから大丈夫だよね。

「助けが遅くなって、すまなかった」

「えっ?」

 突然の謝罪に、驚いて瞬きする。

「午後の打ち合わせから戻ってきて、藤島さんと野田の姿がないのに気付いた。ふたりとも資料室にいるのを知って、急いで駆け付けたが……野田を止められなかった。申し訳なく思っている」

「そんな。御堂課長には感謝しかありませんよ」

 どうか、謝らないでほしい。この人が気に掛けてくれなかったら、事態はもっと悪い方へと向かったかもしれないのだから。

「そうは言っても、体調を崩すほどのストレスになったのなら、相当怖かっただろう」

「あ、でも、別に嫌なことを言われたわけじゃないんです。野田さんは、ただ交際を申し込んできただけで……。私、実は男性が苦手なんです。触れられると、緊張で動けなくなってしまって」

 話してから、あれっ? と不思議に思う。私、男の人にこの話をした覚えがなかったよね? どうして、御堂課長には正直に言えたんだろう。
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