エリート御曹司の溺愛に甘く蕩かされました
君を守り抜く〜side征士〜
ベッドで眠りに就く乃愛を見守る。
先ほど、乃愛と恋人同士になった後で、俺は図々しくも部屋に上がり込み、彼女の介抱をしていた。
もう体調は戻ったと言って恐縮する乃愛をベッドに寝かせ、消化に良い夕食を作り終えてから呼びに行くと――彼女は毛布にくるまって健やかな寝息を立てていた。
「……」
無防備な乃愛の寝顔を見ていたら、じわじわと愛しさが込み上げてきた。
今までは上司という立場を忘れずに、恋心を隠して彼女に接してきたつもりだ。それが、恋人同士になった途端、堰き止めてきた想いが溢れてしまっている。
「俺らしくないな」
小さく独り言を漏らす。これまでの人生で、自分の恋愛に対する興味は薄かったはずだ。年齢的にも立場的にも、そろそろ手頃な相手と縁談を纏めなくてはと思うものの、どうにも気が向かなかった。
それがどうだ。今はこんなにも彼女に惹かれている。
軽く頭を振ってから顔を上げると、部屋の片隅にあるドレッサーが目に入った。淡いピンクの可愛らしいドレッサー、その上に置かれたアクセサリーボックスの引き出しが少し開いている。
閉めておこうとドレッサーに向かい、ボックスの引き出しを見ると、その隙間から見覚えのあるアクセサリーが覗いていた。
「これは……」
悪いと思いながらも、そっと引き出しを開ける。
中には、俺があげた王冠型の指輪をネックレスにした物とロードライトガーネットのブレスレットが、隣り合う状態で保管されていた。
「大切にしてくれているのか」
嬉しそうに指輪の思い出を語る乃愛の姿を思い出し、俺の口元も緩む。
彼女は今も、指輪をくれた相手が俺だと気付いていないようだが……そのことを打ち明けるのはよそうと思う。
あの記憶には、乃愛が男性不信となった出来事が含まれている。無理に思い出させて、また今日のように体調を崩してはいけない。
――思い出して欲しいだなんて、俺の幼稚なエゴだ。
乃愛が俺のことを忘れたままだったとしても、自分は彼女を大事に守っていく。
そう心に誓い、俺はアクセサリーボックスの引き出しを閉めた。
先ほど、乃愛と恋人同士になった後で、俺は図々しくも部屋に上がり込み、彼女の介抱をしていた。
もう体調は戻ったと言って恐縮する乃愛をベッドに寝かせ、消化に良い夕食を作り終えてから呼びに行くと――彼女は毛布にくるまって健やかな寝息を立てていた。
「……」
無防備な乃愛の寝顔を見ていたら、じわじわと愛しさが込み上げてきた。
今までは上司という立場を忘れずに、恋心を隠して彼女に接してきたつもりだ。それが、恋人同士になった途端、堰き止めてきた想いが溢れてしまっている。
「俺らしくないな」
小さく独り言を漏らす。これまでの人生で、自分の恋愛に対する興味は薄かったはずだ。年齢的にも立場的にも、そろそろ手頃な相手と縁談を纏めなくてはと思うものの、どうにも気が向かなかった。
それがどうだ。今はこんなにも彼女に惹かれている。
軽く頭を振ってから顔を上げると、部屋の片隅にあるドレッサーが目に入った。淡いピンクの可愛らしいドレッサー、その上に置かれたアクセサリーボックスの引き出しが少し開いている。
閉めておこうとドレッサーに向かい、ボックスの引き出しを見ると、その隙間から見覚えのあるアクセサリーが覗いていた。
「これは……」
悪いと思いながらも、そっと引き出しを開ける。
中には、俺があげた王冠型の指輪をネックレスにした物とロードライトガーネットのブレスレットが、隣り合う状態で保管されていた。
「大切にしてくれているのか」
嬉しそうに指輪の思い出を語る乃愛の姿を思い出し、俺の口元も緩む。
彼女は今も、指輪をくれた相手が俺だと気付いていないようだが……そのことを打ち明けるのはよそうと思う。
あの記憶には、乃愛が男性不信となった出来事が含まれている。無理に思い出させて、また今日のように体調を崩してはいけない。
――思い出して欲しいだなんて、俺の幼稚なエゴだ。
乃愛が俺のことを忘れたままだったとしても、自分は彼女を大事に守っていく。
そう心に誓い、俺はアクセサリーボックスの引き出しを閉めた。