エリート御曹司の溺愛に甘く蕩かされました
「乃愛、どうした? そんなに驚いた顔をして」
デスクにマグカップを載せたトレイを置いて、征士さんが不思議そうな顔をする。
「あ、あの、この指輪……」
征士さんが、私が指差したガラスケースの中のメンズリングを見て、ハッと目を見開いた。
「裏側の刻印が、私の指輪と同じ言葉だったから、びっくりして……あの、征士さん?」
黙り込んでしまった征士さんの顔を覗き込むと、彼は困ったような表情をしてから瞼を閉じた。
「どうしましたか?」
心配になって、もう一度声を掛ける。
すると、征士さんはゆっくりと目を開けてから、私をじっと見つめて――優しく微笑んだ。
「そうか。この指輪たちも、十一年ぶりに再会出来たのか」
「え……?」
征士さんの言ったことの意味が分からないでいると、彼はガラスケースに近付いて、正面のガラス戸を開けた。慎重な手付きで、中にあるメンズリングを取り出す。
「これは俺の思い出の指輪だ」
穏やかな口調でそう言うと、征士さんは指輪を載せた手のひらを、私の持つ指輪に近付けた。
そうして隣り合わせてみると、ふたつの指輪が並ぶ光景は、とてもしっくりくる。
ペアアクセサリーは、ふたつでひとつの存在。それぞれのリングに嵌まった青とピンクのサファイアも、より輝きを増したように見えた。
デスクにマグカップを載せたトレイを置いて、征士さんが不思議そうな顔をする。
「あ、あの、この指輪……」
征士さんが、私が指差したガラスケースの中のメンズリングを見て、ハッと目を見開いた。
「裏側の刻印が、私の指輪と同じ言葉だったから、びっくりして……あの、征士さん?」
黙り込んでしまった征士さんの顔を覗き込むと、彼は困ったような表情をしてから瞼を閉じた。
「どうしましたか?」
心配になって、もう一度声を掛ける。
すると、征士さんはゆっくりと目を開けてから、私をじっと見つめて――優しく微笑んだ。
「そうか。この指輪たちも、十一年ぶりに再会出来たのか」
「え……?」
征士さんの言ったことの意味が分からないでいると、彼はガラスケースに近付いて、正面のガラス戸を開けた。慎重な手付きで、中にあるメンズリングを取り出す。
「これは俺の思い出の指輪だ」
穏やかな口調でそう言うと、征士さんは指輪を載せた手のひらを、私の持つ指輪に近付けた。
そうして隣り合わせてみると、ふたつの指輪が並ぶ光景は、とてもしっくりくる。
ペアアクセサリーは、ふたつでひとつの存在。それぞれのリングに嵌まった青とピンクのサファイアも、より輝きを増したように見えた。