100日後、キミのいない世界で生きていく
オレンジ色に染まってきた夕焼け空を見つめている美波の横顔も、同じように綺麗なオレンジ色で染まっていた。


「みんなのことが大好き。ずっと一緒にいたい。そのためには心を傷つけ合うんじゃなくてさ、受け止め合えるようになりたいな。せっかくこの広い世界で出逢えた運命の六人なんだから」

()()け止めるって…それもう“愛”だよ。14歳のくせにもう愛を体験してるなんて、生意気」

「いひゃいよ、みひゃみー」


アイスを持っていない方の手で私の頬をびょーんとつまんできた美波に釣られて、私も笑う。

愛、か…。うん、その言葉が一番しっくりくるかもしれない。

相手を想う愛があるからこそ、私たちは傷つけ合って弱くもなるし諦めたくないと強くもなる。


私たちは大人でも子どもでもない。

だから、迷い間違えながらみんなで正しい道に進んでいけばいい。


私の願いは今も変わらない。

“みんなとずっと一緒にいたい”





「俺たちは、この橋からもう一度あの頃の日常をやり直すはずだったんだ」
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