100日後、キミのいない世界で生きていく

「え…？」


莉久は間抜けな顔をしているだろう私に呆れたように笑うと、ぐしゃぐしゃと頭を乱暴に撫でてきた。


「俺のせいで嫌な思いさせて悪かったな」

「別に、莉久のせいじゃ…いや、九割くらいは莉久のせいかもしれないけど」

「おい」

「もういいよ。全部覚悟の上で付き合うって決めたの。好きなんだから、仕方ないでしょ。だから浮気なんてしたら絶対に許さないからね！」

「はいはい、しねぇって」


結局優しいところは変わってないんだから。

嫌いになれるならとっくになっている。

それが無理だから私は莉久の隣にいるんだ。


莉久についてきてもらい職員室でスリッパを借りて教室に行くと、四人が心配そうに集まってきた。


「陽菜乃、またやられた？いい加減犯人見つけて懲らしめようよ。大丈夫、私に任せな。ボコボコにしてあげるから」

「許せねぇよ！大事なダチに嫌がらせしてきやがって…」


私よりも怒った様子の美波と颯太が今にでもどこかに殴り込みに行きそうな勢いで捲し立ててきた。