あれからの僕達が。
ほんの少し、心の中で文句を言いながらも、僕は近付いてきた緑風の方へと顔を向け、素直に口付けを受ける。


どうせ緑風のキャンパスの中だし。


だから、少ないとは言え近くを通っている学生がいたりする事も、今は頭から追い出してしまう。


だって。


緑風のキスは、初めての時からずっと変わらずに上手なままで。


その頭の芯がしびれてしまうような甘さを与えてくれる緑風のキスを拒否なんて出来ないぐらいに、僕はいつだって待ち望んでいた。


だから。


「………ふ、くぅ………んっ!」
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