あれからの僕達が。
「や、あぁっ………んっ!」


顔を背けて、逃げようとは思うんだけど、体格差で既に負けている上に、どこが僕の弱点なのかを熟知している緑風が相手だと、どうしたって逃げきれるわけがない。


だから僕に出来ることは、ぎゅうっとつぶった目の奥の闇の中で、緑風によってもたらされた刺激をやり過ごせるようにするだけで。


「なに?
すっげぇエロイ顔で、キスを待ってるお姫様みたいだぜ?
………襲われんのを待ってたりする?」


耳に口を寄せた緑風が、流し込むようにそんな言葉を囁きかける。
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