俺の彼女は高校教師
翌日は月曜日。 いつもと同じように香澄たちが大騒ぎを繰り広げております。
「ねえねえ香澄ーーー。 弘明君といいことしたんでしょう?」 「え? 何かやったの?」
「ワワワワ、言わないでよ。」 「へえ、言えないいいことをしたんだね?」
「違うってば。」 「どんないいことをしたの? 教えてよ。 ねえねえ?」
「だから、、、。」 そう言って俺に助けを求めてくるのであるよ。
「知らないもん。 自分で律子にちゃんと説明しなさい。」 「冷たいなあ。 意地悪。」
「ねえねえ弘明君 香澄と何やったの?」 「こいつんちの釣り堀で魚釣りをしただけだよ。」
「なあんだ。 そういうことか。 大げさだなあ。」 「だって香澄が、、、。」
休み時間になればまたまた律子たちが大騒ぎをしている。 「おいおい、次は理科だぜ。 行かないと噴火するぞ。」
「え? うわ、そうだった。 いっそげーーーーー!」 教室を飛び出してみんなは揃って猛ダッシュ。
「危ないなあ。 気を付けて走れ。 馬鹿。」 「そんな、私だけに言われても、、、。」
後から出てきた香澄は先生たちにお目玉を戴いております。 貧乏くじを引かされちゃったねえ 香澄ちゃん。
昼休みになると弁当をさっさと食べ終えて騒ぎも他所に図書館へ逃げまーーーす。 のんびりしようっと。
やっぱり図書館はいつ来てもいいねえ。 静かだし邪魔は来ないし寝ていても怒られないし。
一番奥のテーブルで本を読んでいると美和が入ってきた。 「やっぱり来てたわね。」
「そりゃそうだよ。 教室なんかうるさくて居られない。」 「みんな気付いてないかな?」
「大丈夫。 遊びに行ってたやつばかりだから。」 「そっか。 それならいいんだけど。」
美和は棚から読みたい本を取り出すと俺の隣に座った。 (またバクバクしてきたぞ。)
今日は昼休みの話し合いも何も無いらしい。 放送すら入らないなんて、、、。
でもなんか緊張するなあ。 抱っこしたからかなあ?
美和もさっきから黙ったまま本を読み進めている。 今日はこれでいいかな。
時々、美和の顔を覗き込んでみる。 目が合うと恥ずかしそうに笑っている。
何も話すことは無いのに心臓はバクバクしまくっている。 抑えるのも大変だな。
昨日、美和を抱っこしたあの感触がまだ残っている。 暖かかったよなあ。
おまけにさあ、俺まで寝そうになっちゃって、、、。 ばれないようにしなきゃね。
本を読んでいると美和の太腿が触れてきた。 うーーーーん、緊張するなあ。
飛び込んでくるやつも居ない静かな静かな図書館で二人きりの時間を過ごしております。 なんとまあ贅沢な、、、。
やがて掃除のチャイムが鳴りまして我に返った俺たちは微笑み返しをして図書館を後にしましたです。 次は数学だあ。
5時間目が始まる頃、美和は改まった顔で教室に入ってきました。 香澄たちはもちろんその動きを追ってます。
問題を解いていると不意に美和がどでかいくしゃみをしました。 「ハックショーーーーーーン‼」
それを聞いた香澄たちは笑いを堪えてますが、小百合たちは我慢できなくて吹き出してしまいました。 「ごめんなさいねえ。 くしゃみしちゃって。」
「先生、何か悪い物でも食べたんですか?」 「さあねえ。 この頃はちょっと肌寒いからかも。」
「じゃあさあ弘明にでも暖めてもらったら?」 「うーーーん、今は授業中だからね。」
美和は懸命に話しを摩り替えている。 ここで切れたらばれちまうからなあ。
それは俺も同じこと。 わざと美和を無視してみたりして。
でもさあとことんまで無視できないんだよ やっぱり。 昨日のことも有るし。
放課後、昇降口まで来るといきなり香澄が聞いてきた。 「ねえねえ高橋先生と何かやったの?」
「何もやってねえよ。」 「でもさあ弘明君 必死になって無視してたよね?」
(ギク、、、。) 「何もしてないのかなあ?」
「してたらどうする?」 「してたら言い触らしちゃうぞーーーーーー。」
「何もしてねえからご安心くださいな。」 「その言い方 何かおかしいなあ。」
「何もねえよ。」 「そうか。 何にも無いのか。 ざんねーーーーん。」
「何だいそりゃ?」 「いいんだもん。 今まで通りに甘えてやるんだもん。」
「へえへえ。 また最中でも強請ろうって魂胆だな?」 「よくお分かりで。」
「それしかねえだろう。 お前が甘えるって言ったら、、、。」 「ひどーーーーいひどーーーーい。 私を馬鹿にしたーーーーーー。」
「いつものことだけどなあ。」 そんな俺たちを見ながら律子はクスクス笑っているのでありました。
いつものように賑やかに話しながら俺はコンビニに飛び込んだ。 「ああ、待てーーーーー!」
いつものように追い掛けてくる香澄はこれまたいつものようにガラス戸に突進して叫んでおります。 「いたーーーーーーーい!」
「学習しないやつだなあ。 自動ドアじゃないっての。」 店員も呆れ切った顔で香澄を見ております。
「ほら、餌。」 「ウーーー、ワン‼」
「馬鹿。」 「うわ、また馬鹿にした。」
「自分からやっといてそれはねえよなあ?」 「香澄、ちっとは進化しなさいよ。」
「ほら言われた。」 「いいんだもん。 私はこれでいいんだもん。」
「進歩しないやつだなあ。 可愛くないぞ。」 「弘明君よりもーーーーーーーーっといい人を見付けるんだもん。」
「敏弘みたいなやつか?」 「あの人は、、、、論外ね。」
「ひどいなあ、お前も。」 「選ぶ権利が有りますから。」
「俺にも有るぞ。」 「弘明君には無いのよねえ。 ずーーーーーーーーーーっと私を可愛がってくれる人だから。」
「きも、、、。」 「何ですって? きもい?」
「何で俺がひょっとこの世話をしなきゃいけないんだよ?」 「運命ですから。」
「運命ねえ?」 俺は香澄の眼を間近で見詰めてみる。
「じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」 「馬鹿。」
「何でよーーーー! 私は馬鹿なの?」 「まだ気付いてなかったの?」
「いや、そんなことも無いけど、、、。」 「へえ、少しは気付いてたんだ。」
「えーーーー? ショックーーーー。 泣いちゃうぞーーーーー。」 またまた香澄はホームの真ん中で泣き始めた。
そんな香澄の腕を引っ張って階段の裏に逃げ込む俺。 律子はもう電車に乗って行ってしまったから見られる心配も無い。
「どうしたのよ?」 「あんな所で大泣きされたら恥ずかしいだろうがよ。 馬鹿。」 「また私を馬鹿にした。」
「馬鹿を馬鹿にしたってどうしようもないけどな。」 「どういう意味よ?」
「そういう意味だ。」 「んもう、、、。」
「あれあれ? 泣くのはやめたの?」 「泣けなくなったわよ。 バカバカしくて。」
「コロコロコロコロ変わるやつだなあ。」 「娘ですから。」
「グ、、、。 言い方考えろよ。」 「何で? いいじゃない。」
「しゃあねえなあ。 まったく、、、。」 そこへ電車が入ってきた。
「行くぞ。 ひょっとこ。」 「そんな馬鹿にしないでよ。」
「ごめんごめん。 おかまのほうがいいか?」 「やあねえ。 私は紀夫君じゃないのよ。」
今日も賑やかに電車に飛び乗って椅子に座っております。 香澄はさっきからメールを打ってますが、、、。
(美和はどうしてるだろうなあ?) 今週はバレーの試合も有るんだ。 走り回ってるだろうなあ。) 俺はそんなことを考えながらぼんやりしている。
気付かないうちに香澄も降りてしまって客も少なくなった。 (次だな。)
そう思っていたら電車が急ブレーキを掛けて停車した。 (何だ?)
ここは駅手前の陸橋下。 運転席のほうで誰かが騒いでいる。 「飛び降りだぞ!」
「何? 飛び降り?」 これでは電車はしばらく動けない。
俺は窓の外に目をやった。
「ねえねえ香澄ーーー。 弘明君といいことしたんでしょう?」 「え? 何かやったの?」
「ワワワワ、言わないでよ。」 「へえ、言えないいいことをしたんだね?」
「違うってば。」 「どんないいことをしたの? 教えてよ。 ねえねえ?」
「だから、、、。」 そう言って俺に助けを求めてくるのであるよ。
「知らないもん。 自分で律子にちゃんと説明しなさい。」 「冷たいなあ。 意地悪。」
「ねえねえ弘明君 香澄と何やったの?」 「こいつんちの釣り堀で魚釣りをしただけだよ。」
「なあんだ。 そういうことか。 大げさだなあ。」 「だって香澄が、、、。」
休み時間になればまたまた律子たちが大騒ぎをしている。 「おいおい、次は理科だぜ。 行かないと噴火するぞ。」
「え? うわ、そうだった。 いっそげーーーーー!」 教室を飛び出してみんなは揃って猛ダッシュ。
「危ないなあ。 気を付けて走れ。 馬鹿。」 「そんな、私だけに言われても、、、。」
後から出てきた香澄は先生たちにお目玉を戴いております。 貧乏くじを引かされちゃったねえ 香澄ちゃん。
昼休みになると弁当をさっさと食べ終えて騒ぎも他所に図書館へ逃げまーーーす。 のんびりしようっと。
やっぱり図書館はいつ来てもいいねえ。 静かだし邪魔は来ないし寝ていても怒られないし。
一番奥のテーブルで本を読んでいると美和が入ってきた。 「やっぱり来てたわね。」
「そりゃそうだよ。 教室なんかうるさくて居られない。」 「みんな気付いてないかな?」
「大丈夫。 遊びに行ってたやつばかりだから。」 「そっか。 それならいいんだけど。」
美和は棚から読みたい本を取り出すと俺の隣に座った。 (またバクバクしてきたぞ。)
今日は昼休みの話し合いも何も無いらしい。 放送すら入らないなんて、、、。
でもなんか緊張するなあ。 抱っこしたからかなあ?
美和もさっきから黙ったまま本を読み進めている。 今日はこれでいいかな。
時々、美和の顔を覗き込んでみる。 目が合うと恥ずかしそうに笑っている。
何も話すことは無いのに心臓はバクバクしまくっている。 抑えるのも大変だな。
昨日、美和を抱っこしたあの感触がまだ残っている。 暖かかったよなあ。
おまけにさあ、俺まで寝そうになっちゃって、、、。 ばれないようにしなきゃね。
本を読んでいると美和の太腿が触れてきた。 うーーーーん、緊張するなあ。
飛び込んでくるやつも居ない静かな静かな図書館で二人きりの時間を過ごしております。 なんとまあ贅沢な、、、。
やがて掃除のチャイムが鳴りまして我に返った俺たちは微笑み返しをして図書館を後にしましたです。 次は数学だあ。
5時間目が始まる頃、美和は改まった顔で教室に入ってきました。 香澄たちはもちろんその動きを追ってます。
問題を解いていると不意に美和がどでかいくしゃみをしました。 「ハックショーーーーーーン‼」
それを聞いた香澄たちは笑いを堪えてますが、小百合たちは我慢できなくて吹き出してしまいました。 「ごめんなさいねえ。 くしゃみしちゃって。」
「先生、何か悪い物でも食べたんですか?」 「さあねえ。 この頃はちょっと肌寒いからかも。」
「じゃあさあ弘明にでも暖めてもらったら?」 「うーーーん、今は授業中だからね。」
美和は懸命に話しを摩り替えている。 ここで切れたらばれちまうからなあ。
それは俺も同じこと。 わざと美和を無視してみたりして。
でもさあとことんまで無視できないんだよ やっぱり。 昨日のことも有るし。
放課後、昇降口まで来るといきなり香澄が聞いてきた。 「ねえねえ高橋先生と何かやったの?」
「何もやってねえよ。」 「でもさあ弘明君 必死になって無視してたよね?」
(ギク、、、。) 「何もしてないのかなあ?」
「してたらどうする?」 「してたら言い触らしちゃうぞーーーーーー。」
「何もしてねえからご安心くださいな。」 「その言い方 何かおかしいなあ。」
「何もねえよ。」 「そうか。 何にも無いのか。 ざんねーーーーん。」
「何だいそりゃ?」 「いいんだもん。 今まで通りに甘えてやるんだもん。」
「へえへえ。 また最中でも強請ろうって魂胆だな?」 「よくお分かりで。」
「それしかねえだろう。 お前が甘えるって言ったら、、、。」 「ひどーーーーいひどーーーーい。 私を馬鹿にしたーーーーーー。」
「いつものことだけどなあ。」 そんな俺たちを見ながら律子はクスクス笑っているのでありました。
いつものように賑やかに話しながら俺はコンビニに飛び込んだ。 「ああ、待てーーーーー!」
いつものように追い掛けてくる香澄はこれまたいつものようにガラス戸に突進して叫んでおります。 「いたーーーーーーーい!」
「学習しないやつだなあ。 自動ドアじゃないっての。」 店員も呆れ切った顔で香澄を見ております。
「ほら、餌。」 「ウーーー、ワン‼」
「馬鹿。」 「うわ、また馬鹿にした。」
「自分からやっといてそれはねえよなあ?」 「香澄、ちっとは進化しなさいよ。」
「ほら言われた。」 「いいんだもん。 私はこれでいいんだもん。」
「進歩しないやつだなあ。 可愛くないぞ。」 「弘明君よりもーーーーーーーーっといい人を見付けるんだもん。」
「敏弘みたいなやつか?」 「あの人は、、、、論外ね。」
「ひどいなあ、お前も。」 「選ぶ権利が有りますから。」
「俺にも有るぞ。」 「弘明君には無いのよねえ。 ずーーーーーーーーーーっと私を可愛がってくれる人だから。」
「きも、、、。」 「何ですって? きもい?」
「何で俺がひょっとこの世話をしなきゃいけないんだよ?」 「運命ですから。」
「運命ねえ?」 俺は香澄の眼を間近で見詰めてみる。
「じーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」 「馬鹿。」
「何でよーーーー! 私は馬鹿なの?」 「まだ気付いてなかったの?」
「いや、そんなことも無いけど、、、。」 「へえ、少しは気付いてたんだ。」
「えーーーー? ショックーーーー。 泣いちゃうぞーーーーー。」 またまた香澄はホームの真ん中で泣き始めた。
そんな香澄の腕を引っ張って階段の裏に逃げ込む俺。 律子はもう電車に乗って行ってしまったから見られる心配も無い。
「どうしたのよ?」 「あんな所で大泣きされたら恥ずかしいだろうがよ。 馬鹿。」 「また私を馬鹿にした。」
「馬鹿を馬鹿にしたってどうしようもないけどな。」 「どういう意味よ?」
「そういう意味だ。」 「んもう、、、。」
「あれあれ? 泣くのはやめたの?」 「泣けなくなったわよ。 バカバカしくて。」
「コロコロコロコロ変わるやつだなあ。」 「娘ですから。」
「グ、、、。 言い方考えろよ。」 「何で? いいじゃない。」
「しゃあねえなあ。 まったく、、、。」 そこへ電車が入ってきた。
「行くぞ。 ひょっとこ。」 「そんな馬鹿にしないでよ。」
「ごめんごめん。 おかまのほうがいいか?」 「やあねえ。 私は紀夫君じゃないのよ。」
今日も賑やかに電車に飛び乗って椅子に座っております。 香澄はさっきからメールを打ってますが、、、。
(美和はどうしてるだろうなあ?) 今週はバレーの試合も有るんだ。 走り回ってるだろうなあ。) 俺はそんなことを考えながらぼんやりしている。
気付かないうちに香澄も降りてしまって客も少なくなった。 (次だな。)
そう思っていたら電車が急ブレーキを掛けて停車した。 (何だ?)
ここは駅手前の陸橋下。 運転席のほうで誰かが騒いでいる。 「飛び降りだぞ!」
「何? 飛び降り?」 これでは電車はしばらく動けない。
俺は窓の外に目をやった。