俺の彼女は高校教師
 「そっか。 学校の中で行方不明になったのね? よっぽどにあんたを頼ってるんだわ。」 「そうかもしれないけどさあ。」
「邪魔だって思う気持ちは分かるわよ。 でもそれを顔に出しちゃダメよ。 今が一番敏感な時なんだから。」
「それはそうだろうけど、、、。」 「むしゃくしゃしたら私を抱いたっていいから香澄ちゃんとは仲良くしてなさい。」
「でも、、、。」 俺が迷っていると姉ちゃんが膝に座ってきた。
 「美和だと思って抱きなさい。 ちょっとは忘れられるでしょ?」 ニコッとされたら従うしかない。
姉ちゃんを抱いていると嫌なことを忘れられるような気がした。

 翌日、学校ではまたまたいつもの香澄が爆誕中。 「ねえねえ弘明君。 国語のノート見せてよ。」
「何でだよ?」 「抜けてる所が有るからさあ、、、。」
「ほら、これ。」 「ワーイ。 借りた借りた。」
「お前なあ、、、。」 「いいじゃん。 ほんとに抜けてるんだもん。」
「頭がか?」 「そうねえ。 私の頭は、、、。」
「5年生‼」 「りっちゃん 変な所で言わないでよ。」
「ピッタリじゃん。 でも香澄って5年生だったの?」 「今頃気付いた?」
 「何だいこいつらは? どうしようもねえやつらだなあ。」 「いいじゃん。 みんな同類項なんだから。」
「小百合、俺まで一緒にしないでよ。」 「高杉君なんて香澄といいカップルになれるかもよ。」
「えーーーーー? やだあ。 こんなカメレオン。」 「お前はトカゲなのにか?」
「ひどーーーい。 彼女にトカゲだってーーーーー。」 「だから騒ぎ過ぎなんだってばよ。 馬鹿。」
「言ったわねえ? 許さないんだからーーーーー‼」 「ねえねえ律子。 あの二人を停める方法って無いの?」
「有ったら私でも止められるわよ。」 「それはそうだけどさあ、、、。」
 またまた俺たちは教室の中で追いかけっこをしているんですわ。 疲れるわーーーー。
休み時間の毎度の行事。 そのたびに小百合たちはギャラリーになってはくれるけど、、、。
 ホームルームの時、久保山先生は苦しい顔で言うんだよなあ。 「お前たち3年なんだからちっとは考えろよ。 就職を決めなきゃいけないんだぜ。 そっちは考えてるのか?」
「取り敢えずは、、、。」 「取り敢えずもくそも無いんだ。 吉田は特にしっかり考えてもらわないと困るんだよ。」
「私は?」 「お前は最悪 家が魚屋なんだからそこを継げばいいだろう。」 「魚屋か。」
「不満か? 不満なら家を出てもいいんだぞ。」 「それは困ります。」
「じゃあ仕事を継ぐんだな。 お前はいいなあ。 家業が有って。」 そうなんだよなあ、うちは市役所と選挙事務所だからなあ。

 ってなわけで今日もあれこれ考えながら昼休みの図書館にやってきました。 本を読みながら美和のことを考えている。
でも体には夕べの姉ちゃんの感触が残っていて、何とも複雑な、、、。 「あらあら、弘明君も来てたわね?」
そこにニコニコしながら美和が入ってきた。 (ギク、、、。)
 「どうしたの? 冴えない顔して。」 「何でも、、、。」
「香澄ちゃんのことね? 大丈夫よ。 私からは何にも話してないから。」 「そうなの? 車に乗ったって聞いたから。」
ここで美和は声を潜めて、、、。 「大丈夫よ。 エッチしたことはばれてないから。」
「だといいんだ。 あいつは鼻が鋭いから。」 「犬みたいね。」
「そうなんだよ。 何か有るとすぐに嗅ぎ付けるんだから。」 「気を付けなきゃなあ。」
 そんな話をしながら今日も静かな図書館で太腿を触れ合わせてます。 またまた俺の頭の中には夕べの姉ちゃんが、、、。
 「何考えてるの? 私のことだけ思ってて。」 (ギク、、、。 嘘吐けないや。)
まあさあ姉ちゃんとはエッチなことはしてないからいいはずなのにどうも感触が残ってて、、、。 そんな俺の手を美和が握ってきた。
 「香澄ちゃんにも優しくしてあげてね。」 「ところがさ、優しくすると「高橋先生と何かやったんでしょう?」って食らいついてくるんだよ。」
「可愛いじゃない。 妬いてるのね?」 「妬いてるだけならいいけどなあ。」
「そのうちに変わってくるわよ。 修学旅行も有るんだし。」 「そうだよね。」
 「修学旅行は私も引率するからね。」 「久保山先生から聞いたよ。」
「情報速いなあ。 私はのんびりしてたのに。」 「だって修学旅行の係だからさ、、、。」
「そっか。 係か。」 そこへ数人の話し声が聞こえてきた。
(真紀と小百合と良子だな。) 「だからさあ、あの本をどうしても読みたいのよ。」
「そうねえ。 有ったかな?」 「手前のほうの棚に入ってるんじゃないの? あれは観光雑誌だから。」
「そうか。 手前か、、、。」 真紀は棚を見回している。
 俺は俺で気付かれないように本を読んでいる。 美和は向かいの席に移ったらしい。
「有ったあ。 これだあ。」 「うるさいなあ。 真紀。」
「ごめんごめん。 嬉しかったもんで。」 ここで読んでいくのかと思ったら貸し出しの手続きをしているみたい。
 うるさいのが出て行ったからか美和も俺も大きなため息を吐いちまった。 「何 同じことやってんだろうなあ?」
「さあね。 彼女だからよ。」 「そう言って香澄も俺にくっ付いてくるんだよなあ。」
「彼女ねえ。 私が居なかったらお似合いだったのにね。」 「止してよ。 ただでさえうざいのに。」
「まあ、そう言わないの。 もうちょっとの辛抱よ。」 「だといいけどなあ。」
 美和も苦笑しながら本を読んでいる。 ほんとに静かだ。
(これで修学旅行に行ったらどうなってんだろう? 函館で最初のホテルに泊まるんだよな? 何だったか忘れたけど。) 食事を済ませたらみんなで大浴場へ突進だあ。
香澄たちだって大浴場に行くんだろうなあ。 旅行有る有るだよな。
 二日目は函館市内をコースに分かれて歩き回るんだ。 何が出てくるかなあ?
 美和と五稜郭タワーに上りたいなあ。 夜なんかすごいだろうから。
それから先はどうなるんだろう?

 案外、函館山もすごいかもなあ。 ロープウェイも通ってるんだってね? ラブラブショット敢行?
「ねえねえ弘明君 ここでラブラブショット撮ろうよ。」 香澄だって飛び付いてきそうだな。
そこへいきなり美和も乱入? おまけに律子まで入ってきたりして。
うわーーーーーー、ハーレム状態じゃん。 やめてよ。
 「何 ニヤニヤしてるの?」 そこへ声を掛けてきたのは、、、。
「ウギャー、何でお前がここに居るんだよ?」 「失礼ねえ。 今週の図書館掃除は私なんですけど、、、。」
 ボーっとしている間に昼休みは終わっていた。 それでモップを持った香澄が走り回っていたわけだ。
「何だ、もう終わりか。」 「真昼の夢はやばいからねえ。 ねえ弘明君。」
嬉しそうにしている香澄を見ながらしょんぼりして図書館を出るのでありまーす。 やられたわ。
 と思っていると香澄が呼び止めてきた。 「何だよ?」
俺が振り向いた瞬間、香澄が飛び込んできて、、、。 「やったあ!」
俺がポカンとしていると「弘明君とキスしちゃったあ。」なんて飛び回ってる。 「余計にショックだわ。」
「何よ? 彼女なんだから喜びなさい。」 「アホらし、、、。」
「何よ? アホらしいって?」 「まあいいじゃん。 アホはアホなんだから。」
「分かんない。 分かんない。 分かんない。」 「お前のほうが余程に理解不能なんですけど、、、。」
「まあいいから教室の掃除をしてらっしゃいよ。」 「はいはい。 そうですねえそうですねえ。」
 何でなんだろう? ポーっとしてたら香澄にキスされてしまった。
ああ絶望だあ。
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