~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「そりゃないだろうジェミー。おっと、すみません第二王子殿下、ご挨拶がおざなりに。お久しぶりですね」
「ウィンダス殿も壮健でなにより。そうだ、紹介しておこう。セニア、こちらに来てくれ」
「は、はい!」

 クラフトが手招きすると、セニアは子息たちとの会話を中断して駆け寄ってきた。
 そして一瞬ジェミーに薔薇の棘みたいな鋭い視線を向けたが、すぐにそれを打ち消すとウィンダスに向かって頭を下げる。

「セニア・エレマールと申します。ジェミー様の兄君でいらっしゃるのですね。どうかお見知り置きを」
「ああ、どうも。ウィンダス・ペリエライツだ。目に映える鮮やかなドレスだね。とてもお美しい。これは殿下、彼女が本日のパートナーと思ってよろしいのかな?」

 お、いいぞ。これで周囲の貴族たちの関心がよりセニアに向く。ふたりの関係が周りに周知されればそれだけ、ジェミーとの婚約が遠のくはずだ。

「いえいえ、彼女はただの友人ですよ。身分のせいで王宮の夜会などに参加する機会もなかったが、これだけの器量を持ち合わせているのだから名を知られないのは不憫だと思ってね。それに、彼女は学業にも優れているのですよ。ぜひ皆様には彼女と仲良くしていただきたい」
< 216 / 952 >

この作品をシェア

pagetop