~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
(う~ん、セコイやり方を考えるじゃない)

 頼りなさげにこわごわとこちらを覗き込むセニアの姿は被害者そのもの。
 もちろんジェミーは、リエッタやイリスといった友人にそんなことを吹き込んではいないし、むしろ、身分を楯にして他の令嬢を嘲るような真似をしてはならないと諫めたくらいである。だが、友人たちと始終一緒にいるわけではないから、ジェミーとしては完全にそんな事実はないと断定することもできない。そしてクラフトは、入学式や学内でのあれやこれやもあって、ジェミーに疑いを抱いていたようだ。ただちにセニアを庇うような言動を取り始めた。

「ジェミー、それは少しばかりいただけないな。れっきとした身分の差はあれど、それを他人を虐げる理由に使うべきではないと私は思うよ。たとえ君が直接言ったわけではないにしてもだ。せっかく同じ学び舎のもとで過ごしている仲間なんだ、我々の方から彼女たちに歩み寄ってあげようじゃないか」
(その前にあなたたちが私の気持ちに寄り添っていただけませんかねぇ)

 セニアの言葉に合わせ、うまく自分の寛容さをアピールするような物言いをしてくるクラフト。これではジェミーだけが完全に悪者だ。
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