~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
これはまた、物語にあった通りの政略結婚の流れである。家族に不審に思われないためにも、一応現時点では話を合わせておくに越したことはない。
「なるほどっ。ならば当家は婚約の後、いずれかの手段をもって第二王子を懐柔し、裏からレビエラ王国を牛耳って、ゆくゆくはすべての富と名声をこの手にするのですね!」
そのように、ジェミーはぐっと拳を握りしめ、追従の笑みを浮かべてみたのだ――が。
「は? なにを言っておる」
「あれ、違うんですか?」
物語の設定に合わせる形で行動してみたけれど、どうやら予想は外れたらしい。
即座に否定した父ガースルはジェミーにこんこんと説教をし出した。
「強欲が過ぎるぞ、ジェミー。大きすぎる力は、その身に破滅を呼ぶ。いち公爵家が国を動かそうなど、分不相応も甚だしい。第一、そんなことを目論めば他の王子たちも黙ってはおらず、内乱のもととなろう。お前がクラフト殿下の妻となったならば、よき伴侶として彼に、王家に尽くすのだ。この家柄もレビエラ王国あってのこと。二度とそのような不敬なことは言ってはならぬぞ」
「なるほどっ。ならば当家は婚約の後、いずれかの手段をもって第二王子を懐柔し、裏からレビエラ王国を牛耳って、ゆくゆくはすべての富と名声をこの手にするのですね!」
そのように、ジェミーはぐっと拳を握りしめ、追従の笑みを浮かべてみたのだ――が。
「は? なにを言っておる」
「あれ、違うんですか?」
物語の設定に合わせる形で行動してみたけれど、どうやら予想は外れたらしい。
即座に否定した父ガースルはジェミーにこんこんと説教をし出した。
「強欲が過ぎるぞ、ジェミー。大きすぎる力は、その身に破滅を呼ぶ。いち公爵家が国を動かそうなど、分不相応も甚だしい。第一、そんなことを目論めば他の王子たちも黙ってはおらず、内乱のもととなろう。お前がクラフト殿下の妻となったならば、よき伴侶として彼に、王家に尽くすのだ。この家柄もレビエラ王国あってのこと。二度とそのような不敬なことは言ってはならぬぞ」