~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
 もし、王位継承者を巡って血を血で洗うような争いが起こるこんな国に生まれなければ、第三王子ももっと自由な生活を送れていた。そしてそれは、血筋を繋ぐことを定められた自分たち貴族にも通じるところがある。ルゼはどこかで自分より大変な境遇を持つ王子に共感し、その支えになれたらと思ったのだという。

「でも、そういえば最近ひとつだけいいことがあったんだ」

 ルゼはそこでわずかに口元をほころばせた。
 少し前に送られた手紙に書かれていたのだという。第三王子に期限付きではあるが、多少の自由が――三年間外に出て、王国の上級学園にて学ぶことが許されたのだと。

「ずっとひとところに閉じ込められた生活というのは、想像以上に心の力を削られるものだから。精神が壊れてしまわないように少しの間だけ、自由にさせてやるということらしい。そんなことを聞いたら、僕なんかは周りのやつらは何様のつもりだ思っちゃいますけどね」

 あるいは、それはレビエラの王家が非人道的なことをしているわけではないとの言い逃れのためなのかもしれないがと、とルゼは目を伏せてくすっと嗤う。沈んだ雰囲気になってしまうのが嫌で、ジェミーは口を尖らせると続きを聞いた。
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