~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
『は、はい! この間も、ウィリアムに世界史の知識を褒めてもらって……。あっ、父上?』
『ならばいい。では、私はもう行く。忙しいのでな』
『はい……』
唯一印象に残っているのが、たまにしかあの屋敷に戻らず、二言三言交わしただけですり抜けるように消えてしまう父のそんな背中。今日もまたそれを追えずだらりと下がる自分の手。冷え切った繋がり。
それを感じる度にルゼは、この人と自分との間に繋がりなんてない……、と胸の中が冷たくなっていった。
そのことを思い出したルゼが足を止めると、後ろに付き従う老いた家令もぴたりと停止する。
「なあウィリアム。僕はまだ、ここにいるべきか?」
「ジェミー様になにか言われたのですかな?」
「いいや。でも、自分の中に納得する理由が見い出せなくて。どうして僕は……」
尊敬する第三王子から任されたはずの仕事であるのに、それすら今は重荷だ。
目の前のことに本気で取り組もうという気になれず、こんな中途半端な気分で必死で取り組むジェミーの傍に居ても、邪魔になるだけではないのか。
『ならばいい。では、私はもう行く。忙しいのでな』
『はい……』
唯一印象に残っているのが、たまにしかあの屋敷に戻らず、二言三言交わしただけですり抜けるように消えてしまう父のそんな背中。今日もまたそれを追えずだらりと下がる自分の手。冷え切った繋がり。
それを感じる度にルゼは、この人と自分との間に繋がりなんてない……、と胸の中が冷たくなっていった。
そのことを思い出したルゼが足を止めると、後ろに付き従う老いた家令もぴたりと停止する。
「なあウィリアム。僕はまだ、ここにいるべきか?」
「ジェミー様になにか言われたのですかな?」
「いいや。でも、自分の中に納得する理由が見い出せなくて。どうして僕は……」
尊敬する第三王子から任されたはずの仕事であるのに、それすら今は重荷だ。
目の前のことに本気で取り組もうという気になれず、こんな中途半端な気分で必死で取り組むジェミーの傍に居ても、邪魔になるだけではないのか。