~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「そんな不確かな興味で、ボクからジェミーを奪おうとでも?」
「奪うとか奪わないとか、ジェミー嬢をあんたのものみたいに扱うのはやめろ。それに自分を疑うのはおかしいって、あんたが言ったんだ。僕だって、自分の気持ちを信じる。彼女の隣は譲らない!」

 少なくとも、今はまだ――。
 単なる意地だけじゃなく、手放しがたいなにかを守るために。ルゼはカーライルと向かい合い、意思を戦わせた。

「なら、勝ち負けを決めるしかないね」「そうだな」

 どちらが、ジェミーの隣に立つにふさわしいかを決めるために。
 殴り合いの喧嘩でもなんでもやって、優劣を決めてやる。その心の準備が双方には有り、拳に力が入った。けれど――。

 カーライルは肩を竦めると一呼吸置き、距離を取って告げる。

「ここでやり合うのはやめだ。生憎、ボクは泥臭い格闘なんかは嫌いだ。それにここでなにかあれば、ジェミーに余計な心労を与えることになるからね」

 それに少し頭を冷やすと、ルゼも怒りを抑える。
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