~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
 てっきり一対一の面談だと決め込んでいたジェミーが飛び入りの参加者に面食らって振り向くと、純金仕立ての扉の隙間から、思いがけない人物が姿を表して。

「やあジェミー。まさかわざわざ君がこんなところまでやってくるなんてね」

 親しげに声をかけてきたのは、この国にふたりといない見目麗しい好青年。

「ぎょぇっ――クラフト殿下ぁ!?」

 アヒルをしめたような声がでて、ジェミーはその言葉、そのままそっくり返すぞと悔しげに唇を噛んだ。
 目の前のジェイクも、隠し立てする必要もないというようににたにた笑っている。

 やはり、第二王子とロドリエ商会は、繋がっていたのだ――。
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