~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「教えていただけるなら、今後もあなたがたとはよい関係を築いていけるでしょう。しかし、ここであなたがしらを切るようなら、今後ペリエライツ家は総力を持ってあなた方に敵対せざるを得ません。その意味がおわかりですね?」

 こういう時は元の半身である悪役令嬢の部分が頼もしい。ジェミーが強い態度で前に出ると、たじろぐようにジェイクも苦々しく頬を歪めた――。

「おお怖い。困りましたね。私も正直、三大公爵家の一角と敵対などしたくありません。あまりに勝算に対してのリスクが大きすぎる。ですが」

 ――ように見えただけで。

 まるで示し合わせたように、タイミングよく趣味の悪い成金ドアから洒落たノックの音がする。

「会長、あの方をお連れいたしましたが」
「ああ、お通ししてください」
「えっ?」
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