~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「ああ。俺も……いや、誰も神の子ではない。ただひとりの、先の見えぬ暗闇にもがく人でしかないのだ。フフフ……ならば、願ったことなど思い通りにはいかぬものだと、今の内にあの愚弟の鼻っ柱を叩き折ってやるのも、兄としての役目だろう?」
「国王様が、なんとおっしゃいますやら……」
そう言いつつも、ロドムの中でも有効な打開策は見つからないらしく――言葉は続かずに、やがて無言で首を振った。
「ハハハハハッ。あの人にも、せいぜい人の親として尻拭いをさせてやろうじゃないか」
肩の荷が降りたように高らかかつ愉快げに笑うと、デールは色とりどりの薔薇で作られたアーチを潜ってゆく。
そして、最近身につけている紫水晶の指輪に口づけた。
「ジェミーよ、クラフトを潰すついでだ。お前に会いに行ってやる。今度こそは色よい返事を聞かせてくれるのだろうな――?」
「国王様が、なんとおっしゃいますやら……」
そう言いつつも、ロドムの中でも有効な打開策は見つからないらしく――言葉は続かずに、やがて無言で首を振った。
「ハハハハハッ。あの人にも、せいぜい人の親として尻拭いをさせてやろうじゃないか」
肩の荷が降りたように高らかかつ愉快げに笑うと、デールは色とりどりの薔薇で作られたアーチを潜ってゆく。
そして、最近身につけている紫水晶の指輪に口づけた。
「ジェミーよ、クラフトを潰すついでだ。お前に会いに行ってやる。今度こそは色よい返事を聞かせてくれるのだろうな――?」