～転生悪役令嬢の裏道攻略～ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド

「私、ペリエライツ家のジェミーというの。ちょっと詳しい方にお話を聞きたいのだけど？」
「ペリエライツ――？　ひっ!?　少々お待ちください」

　――手っ取り早く進めたければ、とにかく圧ッ。

　特に苗字の部分に力を入れ、悪女笑いを一発くれてやれば、たちまちジェミーは奥の特別相談室に通される。
　そこで当家の印章付きの指輪を見せて身分を証明すれば、職員は直ちに姿勢を正し、所長と名乗る人物を連れてきてくれた。

「ほ、本日はあのペリエライツ家のご息女様が、どういったご用件で？」

　もみ手しながら用向きを尋ねた所長にフードをとると、なるべく威圧的な口調でジェミーは疑問を繰り出す。

「確認したいことがあるわ。近々、私は第二王子殿下と結婚することになっているらしいのだけど、何分急なことで私自身も全容を把握できていなくてね。まず、未成年である私の婚姻をどなたが認めたのか、教えてちょうだい」
「はい、ただちに！」

　所長は言われるがまま後ろに控えていた職員から関連書類を受け取ると、汗をふきふきしつつ質問に答える。