~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
「素晴らしいことね。来年も無事に、ここであなたの姿が見られることを祈るわ」
「ご、ご来所ありがとうございまし、たっ」
退室と同時に、後ろでドタリとなにかが倒れる重々しい音がして。
(ん? なにかあったの?)
気になって振り返ると、相談室ではちょっとした騒ぎが起こっていたが、立ち止まっている余裕はなく、ジェミーはそそくさと出口へ向かってゆく。その後ろでは――。
「お、おい、なにが起きたんだ!」
「所長が急に倒れられました! 誰か担架! 担架―っ!」
ブクブクと口から泡を吹き出したハロルド所長が、職員たちに運び出されてゆく。
ジェミーとしては、ちょっとした口止めと感謝をくれただけのつもりだったのに、なぁぜなぁぜの表情だ。
自らでは意識していなくとも、誰もが恐るる彼女の悪役令嬢の素養は、まだまだ順調に成長中の様子なのであった。
「ご、ご来所ありがとうございまし、たっ」
退室と同時に、後ろでドタリとなにかが倒れる重々しい音がして。
(ん? なにかあったの?)
気になって振り返ると、相談室ではちょっとした騒ぎが起こっていたが、立ち止まっている余裕はなく、ジェミーはそそくさと出口へ向かってゆく。その後ろでは――。
「お、おい、なにが起きたんだ!」
「所長が急に倒れられました! 誰か担架! 担架―っ!」
ブクブクと口から泡を吹き出したハロルド所長が、職員たちに運び出されてゆく。
ジェミーとしては、ちょっとした口止めと感謝をくれただけのつもりだったのに、なぁぜなぁぜの表情だ。
自らでは意識していなくとも、誰もが恐るる彼女の悪役令嬢の素養は、まだまだ順調に成長中の様子なのであった。