~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
あの後世話になった御用商人に旅の用意はしてもらえたけど、ろくに化粧はしてないし、かさばるドレスなんかはさすがに持ってこれなかったから仕方がない。ジェミーは肩を竦めてスカートの裾を払い立ち上がった。
「そんなとこ。教えてくれてありがとうね、おじさん。それじゃ」
「おう、気をつけてな」
そして小さく手を振ると、公爵家の娘とは露とも思われずおじさんと別れ、ジェミーはまっすぐに屋敷を目指していった。
よっぽど酒の生産が好調なのか、どこにいっても、葡萄畑や、醸造用の施設などが立ち並んでいて、仄かなアルコールの匂いが薫る。
元気に作業者する人たち見ていると、どこか帝国のラバサたちを思い出して、懐かしい気持ちになった。彼らは楽しくやれているだろうか。
それから徒歩で一時間以上は歩き、田舎の道の悪さにへとへとになりかけたくらいの頃。ジェミーはルブロの屋敷へと到着する。
慎ましやかな風情あった街の様子に比べて、ずいぶん派手派手しい、あまり趣味がいいとは思えない感じの建物だ。ジェミーはまず、その門前についている三人の守衛に話しかけた。なんだか大分ガラが悪そうだ。
「ちょっと聞きたいのだけど、ヴォルド家の屋敷はここであっているわよね?」
「そんなとこ。教えてくれてありがとうね、おじさん。それじゃ」
「おう、気をつけてな」
そして小さく手を振ると、公爵家の娘とは露とも思われずおじさんと別れ、ジェミーはまっすぐに屋敷を目指していった。
よっぽど酒の生産が好調なのか、どこにいっても、葡萄畑や、醸造用の施設などが立ち並んでいて、仄かなアルコールの匂いが薫る。
元気に作業者する人たち見ていると、どこか帝国のラバサたちを思い出して、懐かしい気持ちになった。彼らは楽しくやれているだろうか。
それから徒歩で一時間以上は歩き、田舎の道の悪さにへとへとになりかけたくらいの頃。ジェミーはルブロの屋敷へと到着する。
慎ましやかな風情あった街の様子に比べて、ずいぶん派手派手しい、あまり趣味がいいとは思えない感じの建物だ。ジェミーはまず、その門前についている三人の守衛に話しかけた。なんだか大分ガラが悪そうだ。
「ちょっと聞きたいのだけど、ヴォルド家の屋敷はここであっているわよね?」