~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
ここにいないルゼに怒りを募らせた彼に、ジェミーは状況を説明した。
(ルゼは私のために危ない橋を渡っちゃって……そのせいで大分前から行方が知れないの。クラフト殿下に捕まってるんだと思うけれど)
(下手を打ったのか。ボクとジェミーを奪い合っておきながら、不甲斐ないやつ)
ルゼをライバルのように認識しているのか、失望を隠さない彼に、ジェミーは懇願する。
(ねえカーライル、私クラフト殿下をやっつけて、ペリエライツ家の皆とルゼを取り返したいの。それには、ルブロ叔父様や、あなたの力も必要になる。だから叔父様の説得を手伝って……お願い!)
(なんとなく、厄介なことになってるのはわかったよ。でも)
カーライルは難色を示すと肩を掴み、真っ直ぐジェミーに向かい合った。
(叔父上たちのことはともかく。ジェミーがあいつのことまで背負い込むことはないだろ? ほっておけばいいじゃないか、あんなやつ。せっかくこうして帰って来たんだ、これからはボクが彼の代わりに君をそばで守るよ、なんなら……)
このまま一緒に帝国に逃げようとでも言いそうな彼にそう諭されたが、ジェミーとしてはとても聞き入れられない。
(ルゼは私のために危ない橋を渡っちゃって……そのせいで大分前から行方が知れないの。クラフト殿下に捕まってるんだと思うけれど)
(下手を打ったのか。ボクとジェミーを奪い合っておきながら、不甲斐ないやつ)
ルゼをライバルのように認識しているのか、失望を隠さない彼に、ジェミーは懇願する。
(ねえカーライル、私クラフト殿下をやっつけて、ペリエライツ家の皆とルゼを取り返したいの。それには、ルブロ叔父様や、あなたの力も必要になる。だから叔父様の説得を手伝って……お願い!)
(なんとなく、厄介なことになってるのはわかったよ。でも)
カーライルは難色を示すと肩を掴み、真っ直ぐジェミーに向かい合った。
(叔父上たちのことはともかく。ジェミーがあいつのことまで背負い込むことはないだろ? ほっておけばいいじゃないか、あんなやつ。せっかくこうして帰って来たんだ、これからはボクが彼の代わりに君をそばで守るよ、なんなら……)
このまま一緒に帝国に逃げようとでも言いそうな彼にそう諭されたが、ジェミーとしてはとても聞き入れられない。