~転生悪役令嬢の裏道攻略~ シークレットキャラとたどり着く、処刑回避後のハッピーエンド
 そんなジェミーの言葉をどう解釈したのか、カーライルは愕然とした表情でその場に崩れ落ちた。途中から話を聞いている様子もなく、ぶつぶつと座り込んで呟いている。

 なんだか妙な誤解をしているようで気になってならないが、とにかく今は彼の協力を得ることが先決。ジェミーがしっかりするように肩をぽんぽんと叩いて見せると、彼はやっと、ハッと気を取り直した。

(そう、か。そうだよね。他ならぬ君が選んだんだ、仕方ない……よね。わかったよ、応援する。それでもボクの君に捧げる愛は変わらない。ジェミーの幸せがボクの幸せだから)
(はへ……? う、うん、ありがとう?)

 急に重たい覚悟を見せた彼は、悲壮な雰囲気を湛えたまま、どうにか父親に顔を向けた。
 彼の気持ちはよくわからないが、とりあえず事態の収拾には協力してくれるみたいでなにより。

「父上! いつまでもそんな子供じみた感情で反発するのはやめたらどうです! 叔父上は、一代でここまでヴォルド領を栄えさせたあなたの手腕ををちゃんと評価していますのに、当の本人がこれでは!」
「ええ~い、やかましい! 誰が幼い頃から塞ぎがちだったお前をここまで立派に育ててやったと思っている。子供は家長であるわしに黙って従っておればよいのだ。王都で妙な自信をつけてきたと思ったら、勝手に兄上の伝手など頼って帝国などに行きおって!」
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